血豆と深爪を繰り返していた高校球児が知らなかった爪の役割
「爪を薄くすれば剥がれにくい」と思っていた高校球児
先日、高校3年生の硬式野球部でピッチャーをしている選手がサロンへ来てくださいました。
前日にお父様からお電話をいただき、「息子が爪で困っているので見てほしい」とご相談を受けたことがきっかけです。
お話を伺うと、指先には血豆ができていて痛みがあり、以前から深爪も繰り返しているとのことでした。
まずは爪の状態を確認し、正しい爪の整え方を一緒に練習しました。

その後、ご自宅でも続けられるように日常のケア方法をお伝えし、血流を促すためのマッサージや保湿の方法についてもお話ししました。
カウンセリングで分かった意外な習慣
お話を進める中で、とても印象的だったことがありました。
この選手は、爪の先端の表面を自分でやすりを使って薄くしていたのです。
理由を聞くと、
「爪がしっかり指先まであると、投げた時に爪が剥がれそうになる気がする。」
「だから薄くすれば、爪に圧がかからず剥がれにくくなると思っていました。」
とのことでした。
さらに、中学生の頃から血豆や爪の剥離を繰り返していたそうです。
実はこの選手、自分なりにたくさん調べていて、やすりやケア用品についてもよく知っていました。
それでも、「爪がどのような働きをしているのか」という一番大切な部分までは、知る機会がなかったようでした。
爪は力を逃がすためではなく、力を伝えるためにあります
競技中の指先には、とても大きな力がかかります。
だからこそ爪は、指先を支え、その力をボールへ伝える大切な役割を担っています。
「剥がれそうだから薄くする。」
一見すると理にかなっているようにも思えます。
しかし、爪を必要以上に薄く削ってしまうと、本来持っている強さが十分に発揮できなくなり、指先にかかる力に耐えにくくなることがあります。
その結果、爪の下に負担がかかり、血豆や爪が浮いてしまう原因の一つになる可能性も考えられます。
もちろん、すべての血豆や剥離が同じ原因とは限りません。
だからこそ、自己流で対処する前に、一度状態を確認することが大切だと感じています。
爪は「元に戻す」のではなく、「新しく伸びる」のを待つもの
今回お伝えしたことの中で、一番大切だったのはここです。
一度剥離してしまった部分や傷んでしまった爪を、その場で元どおりに戻すことはできません。
爪は皮膚とは違い、新しく伸びてくるのを待ちながら先端へ押し出されていく、とても特殊な組織です。
そのため、トラブルが起きてから慌てて対処するよりも、普段から正しい整え方を知り、再発を防ぐことが何より重要になります。
実際には、
「明日試合なので何とかしてください。」
というご相談も少なくありません。
もちろん、その時にできる対応はあります。
しかし、傷んだ爪を一日で元の状態に戻すことはできません。
だからこそ、日頃からの予防が大切なのです。
トラブルが起きる前に知ってほしいこと
今回の選手は、とても熱心に情報を集めていました。
だからこそ、「もっと早く知っていれば違ったかもしれない」と感じる場面でもありました。
インターネットにはたくさんの情報があります。
しかし、「爪をどう切るか」だけでなく、「なぜその整え方が必要なのか」まで知ることで、選手自身の判断も変わってきます。
ご相談について
血豆、深爪、爪割れ、爪が浮いてきたように感じるなど、競技中の爪のトラブルでお困りの方は、お気軽にご相談ください。
競技中の爪割れをできるだけ減らし選手自身が爪の状態を判断し正しく整え管理できるようになる個別実技レッスンを行っています。