指先トラブル予防のカギは、意識より「手が届く場所」
先日、ある硬式野球チームへの無料訪問サポートが最終回を迎えました。
これまで数か月にわたり、選手の爪の状態確認、セルフケアのやり方、日常の保湿や整え方などをお伝えしてきました。
最終日に、担当の先生とお話しする機会があり、率直なフィードバックをいただきました。
「以前より爪への関心は持つようになった。ただ、道具を取りに行ってまでケアする選手は多くない」
この言葉は、とても重要だと感じました。
関心が上がっても、行動が続くとは限らない。ここに、チームでのセルフケアを根付かせる難しさがあります。
継続を左右するのは「気合」より「環境」
今回あらためて感じたのは、継続は根性ではなく環境設定で決まる、ということです。

ケア道具が「使いたいときにすぐ使える場所」にあるか。
取り出しや片付けの手順が多くないか。
道具を使うまでの工程が増えるほど、実行率は落ちていきます。

一方で、学校側には備品管理の事情もあります。
道具の紛失や管理負担は、現場にとって現実的な課題です。だからこそ「使いやすさ」と「管理のしやすさ」を両立する仕組みが必要になります。
アンケート結果(18名)
最終日に、選手の皆さんにアンケートもご協力いただきました。集計すると、次のような傾向が見えました。
・爪への意識:とても高まった 50%、少し高まった 50%
・爪の状態:とても良くなった 33.3%、少し良くなった 66.7%
・今後もケアを続けたい:はい 100%
・パフォーマンス面:とても役立った 44.4%、少し役立った 55.6%
・爪の情報:とても役立った 61.1%、少し役立った 33.3%、あまり役立たなかった 5.6%
・トラブル時の相談先:誰にも相談していなかった 83.3%、両親に相談 11.1%
・専門家に相談できる機会:ぜひ必要 55.6%、ないよりあったほうがいい 44.4%
・訪問ペース(月1回):ちょうどいい 77.8%、もう少し多く来てほしい 22.2%
数字を見ると、意識や手応えは確実に上がっています。
それでも日常の行動として定着しにくい。ここが今回の一番の学びでした。
次に改善すべきポイント
今回の経験から、今後のチームサポートでは「セルフケアを続けられる設計」を最初から組み込む必要があると感じました。
例えば、
・道具の置き場所や運用ルールを、現場の動線に合わせて設計する
・管理しやすい形にしたうえで、使うまでの工程を減らす
・特に「保湿」は、持ち歩きやすく片手で使える形が望ましい

どれも気合の問題ではなく、仕組みの問題です。
続けられる形に整えて初めて、意識が結果につながります。
最後に
無料訪問サポートは一区切りですが、今回得た学びはとても大きかったです。
選手の皆さんの率直な声と、先生方の現場目線の考え方の両方を受け止めたうえで、次のチーム支援では「続く設計」をさらに磨いていきます。
爪は小さな部位ですが、パフォーマンスやケガ予防、そして自己管理の習慣づくりにもつながります。
今後も現場で本当に役立つ形に落とし込みながら、サポートを続けていきます。